スルメ日記

ライターのユッキィ吉田が「ゆるい日常」を綴っております。

2007-01-01から1年間の記事一覧

店じまい

忘年会をすべて終え、ようやく休みに入る。 2007年は「偽」の年だったそうだが、個人的には「疲」ただ、この一言。まぁ、よくぞ無事に、年の瀬を迎えられたものだ。しみじみと実感しております。 来年は、もう少しゆるりと、ね。「悠」なる年にしたいと願っ…

撃沈の聖夜

忘年会ウィークの真ん真ん中。 今年は「おつきあい」が少ないせいか、がっつり飲み食い、言いたい放題、アクセル全開の私。 いかん、セーブせねば……と思ったものの、時すでに遅しでした。 喉はガラガラ、胃腸はヘロヘロ。 ドストエフスキーの呪いでないこと…

師走のつぶやき

年末のあれやこれや。 いま胸突き八丁ってところです。 最後の壁をのぼっております。 明後日からは、怒濤の忘年会ウィーク。 仕事関連の飲み会は、人間関係破綻寸前まで断って断って断って、1回で済ませることに成功。 今年は「行きたい忘年会」に絞ること…

丁々発止

昨日のつづきです。談春独演会。 中入り後、羽織なしの臨戦モードで登場した談春師。枕もそこそこに噺へ入っていく。 「おまえさん、起きておくれよ」 師走の人情噺「芝浜」だ。落語好きならば、当然喜ぶべきセレクトだけれど、私はどうも、この長講が苦手。…

鄙の楽しみ

きょうから師走。個人的には本年最後の落語会になるであろう立川談春独演会へ向かう。 数えてみれば、今年5回目の談春。本当は、まだ聴いたことのない、東西数多の若手の会に行きたいのだけれど、いかせん、時間と費用に限りのある身。結局はコスト・パフォ…

ルーツは同じだけど

先日の文楽で、驚いたことがあった。ええええっ!!というほどの衝撃。それは「源平布引滝」で起こった。 「源平」は、平家物語をベースにした時代物。斉藤実盛が活躍する「三段目」が有名で、歌舞伎・文楽とも人気の演目になっている。その後段にあたる「松波…

大阪の品格

昨日は、御堂筋を歩いた後、文楽を観にいった。夕暮れの道頓堀、南へ下って、ネオンきらめくホテル街。デート嬢との逢瀬を楽しむ男衆が闊歩する路地を抜けると、昔々、刑場だった千日前。そんな街の真ん中にある国立文楽劇場。 全国に劇場と名のつくところは…

銀杏のいろ

十一月最後の週末、大阪へ。晩秋の御堂筋を散歩する。 お目当ては、いまが盛りの銀杏並木。雲ひとつない秋空に、まぁ、黄金色の映えること。御堂筋の街路樹は、てっきり並木だと思っていたんですが、さにあらず。車道と脇道の「二重並木」になっているんです…

伊吹おろし

木枯らし一号が吹いた日曜。熱田神宮界隈を、のんびりとお散歩。いやぁ、名古屋、おもしろい。発見につぐ発見でした。とりあえず、写真だけでもアップしておこう。 (追記) 近所のスーパーに「おせち料理」コーナーが出現。昆布巻、きんとん、黒豆といった…

木の霊力

久方ぶりの歌舞伎見物。岐阜県・瑞浪の「相生座」という芝居小屋へ。 地歌舞伎が盛んな東濃地方には、昔ながらの芝居小屋がたくさん残っているんですが、相生座もその流れを汲む遺構。そこへ大歌舞伎がやってくる。しかも座頭は、市川亀治郎。というわけで、…

手話は格闘技

落語の「手話通訳」が、ちょっとした騒動になっている。このニュースで思い出したのが、先日のこと。名古屋でホーキング青山の講演を聞いた。青山氏といえば、ビートたけし、立川談志を師と仰ぎ、毒舌系のトークを売りにしている漫談家。 愛知県弁護士会主催…

眩しき瑠璃色

重病疑惑で悶々とした日々を送った結果、かなり長い間、ライブと名のつくものへ参じてないことに気がつく。数えてみれば70日間、栄養なしの生活でした。 で、本日、ようやく地上へ復帰。久々に劇場へ足を踏み入れ、高揚した客席の空気にふれると、あぁ、生き…

秋の椿事

久しぶりの日記。 ここ3ヶ月の顛末を報告いたします。 VDT症候群を皮切りに、腰痛、帯状疱疹。 今年は病気に見舞われ続けてきた私ですが、8月には貧血症と診断され、さらにお荷物を抱えることに。 とりあえず詳しい血液検査を敢行。結果、血中鉄分の値が「…

まあるい月

十五夜。中秋の名月。永田町では無粋な宴が繰り広げられているようだが、今宵は世俗の喧噪などシャットアウトして、月を愛でましょうぞ。 江戸の庶民は、大晦日、除夜の鐘を聞きながら、今年出会った美味しい七つの味(七味)と五つの楽しかったこと(五悦)…

がんばるな

朝8時から厄介な打ち合わせをこなし、理不尽な原稿訂正を猛スピードで処理し、企画書の草稿を書き上げて某社へ顏を出したら、複雑怪奇な人間関係に疲労困憊した某嬢に泣きつかれ、図書館では簡単な基礎文献さえ見つからず、原稿の進行具合をチェックしてみた…

点が面を創っていく

9月最初の日曜日。東京からの帰路、熱海に立ち寄った。夏休み最後の日とあって、驚くほどにぎわっている。 熱海は、かつて栄華を誇ったリゾート地のご多分に漏れず、バブル崩壊後、客足が激減した。団体から個人へ、慰安から保養へ、量から質へという時流の…

夏の思い出

この暑さ、ようやくヤマ場を過ぎた様子。 いや、今日だって我が町の最高気温は38度。なのに、もう平気なのである一度でも、40度なんて化け物を体験してしまえば、それが基準値になってしまうのだ。だから、今日は涼しく感じるわけで。人間、なんと不思議なイ…

記録

午後2時。所用あって出かける。外へ出た瞬間、ふいに意識が遠のく。暑いとか、そんなレベルではない。なにか「ケタが違う」感じ。 特殊加工の日傘をさし、長袖シャツで完全防備するも、日射しが肌を刺してくるのだ。痛すぎる。人生で、これほどの暑さは初め…

大人の宝塚

大学時代の旧友たちと飲む。その席で久々にK先輩と会った。K先輩は建設現場で指揮をとる40代。ガテン系の豪腕リーダーである。このKさんが、織田無道のような怪僧顔をほころばせつつ、意外なこと口にした。 「タカラヅカ、いいよねぇ」 タカラヅカ? 歌劇の…

キング・オブ・ベビー

目が離せない。赤城徳彦元農水大臣から、目が離せません。 胸がときめきましたね。久々に見つけた童顔界の大物。キング・オブ・ベビーフェイスじゃありませんか。 過去の日記を読んでくださった方はイヤというほどご存知でしょうが、わたくし、童顔マニアで…

真夏の読書会(2)

読書会のあとは、近所の小料理屋へ座を移しての暑気払い。冷えたビールで喉を潤しつつ、鯨ベーコンや焼き素麺なんて、オツな料理に舌鼓。宴半ば、参加者に「上半期のベスト本」を発表してもらったのだが、これが、おもしろいのなんの。 私以外の7名は、いず…

真夏の読書会(1)

読書会を開く。友人7名に声をかけ、メンバーの自宅を借りての小さな会だ。 課題図書は『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一、講談社新書)。DNA学説史をもとに、生命とは何かという根源に迫った一冊である。 このところ、プライベート読書は壊滅状態のわたし…

水辺にある幸福

大阪2日目。昨夜の余韻に浸りながら中之島から天満へ。眩い日射しを浴びつつ、大阪の夏を楽しむ。 本日のお目当ては、天満天神繁昌亭。去年9月の誕生以来、行きたい行きたいと願いつつ、今日まで叶わなかった念願の場所。ようやく馳せ参じることができました…

青年は静かに狂う

久方ぶりに大阪へ。花の浪花の松竹座。恒例の夏芝居である。 大阪の劇場の特長は、なんといっても客席の熱っぽさだ。東京の歌舞伎座には、どんな演目がかかろうとも、どこか芸術鑑賞という空気があるけれど、大阪は徹頭徹尾、娯楽。それゆえ、お客さんは厳し…

上方に絡めとられる

台風4号の帝都通過もなんのその。本日もどっぷりと落語漬け。いやぁ、聴いたね。聴き倒したね。 ■時事通信ホール 笑福亭風喬「平の陰」 桂雀松「片棒」 古今亭志ん輔「お直し」 林家市楼「青空散髪」 桂米左「本能寺」 桂枝三郎「月宮殿」 桂米二「ろくろ首…

嵐の銀座で聴いた声

台風4号をものともせず、一路、東京へ。ふふふ、今日から3日間、落語漬けである。今年も馳せ参じた大銀座落語祭。しょっぱなから衝撃的な高座に出会いました。本日は、衝撃ゆえに長文(かつ乱文)でありますことをお許しください。 ■王子ホール 桂文福「お笑…

言葉のいらない街

昨夜のこと。久しぶりに夜の2丁目を散歩した。2丁目といえば、もちろん、あなた、新宿ですわ。定宿が満杯だったので、ネットで新規ホテルを予約したのだが、それがグーゼンにも2丁目。磁力を感じましたね。 新宿2丁目。 トランス・ジェンダーの取材をして…

ピア・プロダクション

都内で読書会。 課題図書は、Web2.0以降のワークスタイル新潮流を考察した話題の理論書『ウィキノミクス』(日経BP社)。これを総勢160名で読み、考え、論じようというのだから、エキサイティングな集まりにならないワケがない。このところ沈下気味だった当…

ひたすら感謝

すっかり更新が途絶えてしまった。すいません、怒濤の一ヶ月だったのです。 実は、先月半ば、母の具合が悪くなった。入院するほどではなかったが、なにせ70歳、四国の田舎町でひとり暮らしの身。子供はふたりとも親元を離れているので、こうなると実家の近所…

しゃべれども

連休明けからハードな毎日が続く。月曜は例のドタキャン会議をリベンジ決行。火曜日も早朝からフル稼働。本日は屋外での長時間取材。街を歩きながら話を聞くという、病み上がりには過酷なインタビューである。 インタビューの最中、突如、声が出なくなった。…