スルメ日記

ライターのユッキィ吉田が「ゆるい日常」を綴っております。

死生観光トランプ

「死生観光トランプで遊ぼう」というイベント(大阪・應典院)に参加しました。 えええ、死生?観光?何じゃそりゃ!って感じですが、これがなかなか面白かったのです。世界各地の葬送習俗を記したトランプでゲームをするという風変わりなイベントで、自分の…

ノンフィクションの名著を読む

2021年もすでに立春が過ぎてしまいましたが、今年の目標は、ノンフィクションの名著を読むことです。 そこで参考として、この2冊を図書館で借りてきました。 『人間の事実Ⅰ』柳田邦男著(2001年) 『現代日本を読む』武田徹著(2020年) 柳田氏の著作は、戦…

恵方巻あれこれ

今年は暦の関係で、124年ぶりに「2月2日」が節分だそうですね。 節分といえば古くから豆まきでしたが、最近は恵方巻の人気が急上昇。寿司屋をはじめ、スーパーやコンビ二でも、この時期大量に販売されています。年々高級化が進んでおり、今年はイオンでなん…

『鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』

『鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』(朝日新聞出版)という本を読みました。 鴻上さんのコラムは好きで、週刊SPAの連載『ドン・キホーテのピアス』は毎号読んでいますし、英国留学の体験記『ロンドン・デイズ』も印象に残っ…

『新宿二丁目』

『新宿二丁目』(伏見憲明著:新潮新書:2019年)を読みました。 感想はたった一言。 面白かった! 新宿二丁目という世界でも類を見ないゲイタウン(正確にはLGBTの町)がいつ、どうやって成立したのかを、克明に追ったルポルタージュです。 200冊近くの文献…

『深夜バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』

『深夜バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』を読みました。 バスの本ではなく、大阪住まいのライター、スズキナオさんのコラム集。これが、実になんとも愉快だったのです。 「あなたの知らない『昼スナック』の世界」 「廃車になったバスの中で絶品の和歌…

『「ない仕事」の作り方』

先日、友人主催の読書会に参加しました。 課題本は、私の選書で『「ない仕事」の作り方』(みうらじゅん著) みうらさんといえば、「ゆるキャラ」や「マイブーム」など多彩な活躍で知られるサブカル界の人気者。そのみうらさんが、自身の仕事術をすべて公開…

巨人大鵬玉川太福4

前回に続いて、今日も4ヶ月前のことです。(もっと早く書きましょう・汗) 新型コロナウイルスがニュースを騒がせ始めた3月11日。大阪・道頓堀の小ホール「ZAZAポケット」へ浪曲師・玉川太福さんの独演会を聴きに行きました。 太福さんは、いま人気上昇中に…

尾道ライター・イン・レジデンス

1月に「尾道ライター・イン・レジデンス」という企画に参加しました。半年以上経ってしまいましたが、記録として書いておきます。 この企画は、何らかの執筆活動を行っている人が、尾道のゲストハウス「みはらし亭」に滞在して、創作活動を行うというもので…

北海道 石北本線

NHK「呑み鉄本線・日本旅」を見る。 無類の鉄道好き、六角精児さんが呑みながら全国のローカル鉄道を楽しむこの番組。鉄分の多い私は毎回楽しみにしている。 通常はBSだが、時々地上波で再放送される、その一本。北海道の石北本線が何とも良かったのです。 w…

『ナガサキ 消えたもう一つの原爆ドーム』

衝撃の一冊でした。 1945年(昭和20年)8月の原爆投下により、焦土と化した広島と長崎。 広島には原爆ドームという遺構が保存されているにもかかわらず、長崎には何もない。離れた場所に、後で建てられた平和祈念像はあるものの、投下地点には何も残されて…

『哲学の先生と人生の話をしよう』

先日、オンライン読書会に参加しました。 対面型の読書会は何度も経験しているけれど、オンラインは初めて。どうなるのか?と少々不安でしたが、ファシリテーター氏の進行が上手で「こういうやり方もあるんだな」と驚きました。 課題図書は、『哲学の先生と…

傑作映画「砂の器」唯一の疑問

映画「砂の器」(1974年)をネット配信で観る。何度観ても、加藤嘉の鬼気迫る演技に圧倒される傑作です。 1974年 松竹/橋本プロダクション 村を追われた父と息子が放浪するシーンは、忘れられない。松本清張の原作には、このシーンはわずか1行しかない、と…

ブックカバーチャレンジ(後編)

ブックカバーチャレンジの後編です。 前編はこちらです。 bluesnake.hatenablog.com ■5日目 【書名】これだけは見ておきたい桜 【著者】栗田勇、久保田淳ほか 【発行日】1986年(昭和61年) 【出版社】新潮社(とんぼの本シリーズ) 残念ながら、この春は桜…

ブックカバーチャレンジ(前編)

フェイスブックで「ブックカバーチャレンジ」というイベントに参加しました。7日間、好きな本を紹介していく企画。その記録をブログにも綴っておきます。 ■1日目 【書名】マンガ狂につける薬 —下学上達篇— 【著者】呉 智英【発行日】2007年6月1日【出版社】…

『一流の人をつくる 整える習慣』

『一流の人をつくる 整える習慣』という本を読みました。 友人が勧めてくれた本ですが、読み応え十分。 著者の小林弘幸さんは、順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者。不勉強で知らなかったのですが、メディアへも数多く出演しているそうです。 以…

「待つ」「許す」

大阪は、4月7日に緊急事態宣言が発令され、劇場や映画館が軒並み休業。楽しみにしていた落語会、舞台公演、イベントがすべて中止になってしまいました。仕事も大半がキャンセルになり、大きな痛手を受けています。 ニュースを見ると、気分が滅入り、心がざ…

図書館のありがたさ

大阪市の図書館が3月初旬から休館している。 当初は3月21日に再開の予定だったが、新型コロナウィルス感染が拡大して、4月3日まで延長された。西区の中央図書館をはじめ、24区にある分館もすべて閉鎖。 大変困っています。 仕事の資料は、ほぼ図書館で借り…

映画「パラサイト 半地下の家族」

「パラサイト 半地下の家族」を観てきました。アカデミー賞を受賞した直後なので、映画館は大入り満員。 韓国の格差社会と就職難を痛烈に描いた秀作でした。シビアなテーマですが、それをブラックコメディに仕立てたポン・ジュノ監督の手腕が、まずはすばら…

七味五悦三会(後編)

前編に続いて、五悦と三会を書きました。 【五悦】 ■柳家喬太郎なにわ独演会(4月) 「親子酒」「稲葉さんの大冒険」「心眼」の3席を口演した喬太郎師匠。とりわけ「稲葉さんの大冒険」(三遊亭円丈作)は登場人物をデフォルメした上に、爆笑につぐ爆笑噺に…

七味五悦三会(前編)

年が明けて数日たちましたが、記録としておきたいので、昨年の「七味五悦三会」を書いておきます。 「七味五悦三会」とは江戸時代の風習でして、「今年美味しかったもの、楽しかったこと、会えて良かったひと」を大晦日に家族で話していく行事です。杉浦日向…

『月曜断食』その後

2019年の私的ニュースは、断食を始めたことです。 昨年の秋、「ガンに打ち勝つ食生活」という講座に参加したのですが、そこで久しぶりに体重を測りました。 体重計に乗った瞬間、アチャー!マズい、マズすぎる。史上最高の数値を記録していたのです。 なんと…

「錦木検校」聴きくらべ

落語ネタが続いて恐縮ですが、今回も懲りずに。 先日、笑福亭鶴瓶さんの独演会に行ってきました。悪天候にもかかわらず、人気者とあって会場の森ノ宮ホールは満員御礼。 冒頭、洋服姿で立ったまま、30分のトーク。次から次へとネタが飛び出す圧巻のしゃべり…

「ソーゾーシ―」に驚いた

ZAZA(大阪・道頓堀)で開かれた「ソーゾーシ―」という落語会に行ってきました。若手新作派のユニットで、メンバーは、春風亭昇々(昇太)、瀧川鯉八(鯉昇)、立川吉笑(談笑)、玉川大福(福太郎)の4名。(カッコ内は師匠方) 全員二つ目ですが、これが…

OSKの楽曲について【備忘録】

今回は、私自身の備忘録で、すいません。 2012年10月、大阪・なんばのカフェで蓄音機コンサートに参加しました。テーマは、OSK日本歌劇団の楽曲について。その際の記録です。 コンサートの主催者いわく、以前出した松竹歌劇団のCDには、OSKの曲が2曲しかなか…

「圏外編集者」という生き方

先日、関西ライターズリビングに行ってきました。 この会は、ライターや編集者などライティングに携わる著名人を招いて、その仕事術をうかがう会です。9月のゲストは、編集者・ライターの都築響一さん。「圏外編集者」というタイトルがふさわしい、まさに異…

ストレスを受け流す方法

最近、ある編集部からメールが届いた。その文面を見た瞬間、「ざけんなよ〜!」と怒鳴ってしまった。自分の言い分だけ書き連ねて、他者への配慮がない。文章がヘタ過ぎて何が言いたいのかわからない。この程度の技量で編集者をやっているのか、とイライラし…

柳家喬太郎なにわ独演会

柳家喬太郎なにわ独演会に行ってきました。500席のドーンセンター(大阪・天満橋)が昼夜とも即日完売という大盛況。 喬太郎師匠は、「親子酒」「稲葉さんの大冒険」「心眼」の3席を口演。いずれも喬太郎の高座で聴くのは初めての演目ばかりでした。 「親子…

ネーミングライツ問題

大阪市立中央図書館が、ネーミングライツで「辰巳商会中央図書館」になるという。 図書館のような文化施設に民間の名前を付ける。その精神に唖然とするしかない。しかも、年額わずか200万円。こんな些細な金額で名前を売り飛ばすとは、大阪市はそんなに財政…

活字でしか伝えられないもの

先日、「関西ライターズリビング」というトークライブに行ってきました毎回、作家やライター、編集者など文筆にまつわるゲストを招いて、仕事術を聞く会です。 今回のゲストは、小説家の塩田武士さん。 塩田さんといえば、グリコ森永事件をモチーフにした『…