スルメ日記

ライターのユッキィ吉田が「ゆるい日常」を綴っております。

日本の伝統芸


微熱が続く。ほぼ終日、寝て過ごす。本日は夏の陽気だそうだが、病身に、その実感は皆無。


昼下がり、悶々と寝ていると、どこからか金切り声が聞こえてくる。続いて高笑い、苦悶の呻き。ついに幻覚症状が出たか……と目を覚ますと、音源はテレビだった。


ドラマ「麗しき鬼」


真珠夫人」「牡丹と薔薇」と続く、東海テレビの泥沼愛憎シリーズだ。このシリーズ、回を重ねるたびに画面が「紙芝居」に近づいていく。紙芝居は、中世の説教節を原典とする、由緒正しき日本のストーリー・テリングなのだが、その風合いに、どんどん近づいているのである。ある意味、正統派。


日本の紙芝居には、埋もれた名作が多いので、中島丈博氏には、ぜひともそれらを翻案してドラマ化してほしい。さしあたって、この傑作など推薦したい。


いや、それとも中島先生の監督作「おこげ」を連続物に仕立て直すのは、どうだろう。あれこそ傑作だもの。