スルメ日記

ライターのユッキィ吉田が「ゆるい日常」を綴っております。

色事師の苦悩

bluesnake2008-09-29



宝塚月組の次回公演「夢の浮橋」の配役が発表された。


キリヤンが、薫!
キリヤンが、薫!
キリヤンが、薫!


なんて素敵なキャステイング。ポスターを見たときから、もしや?と予想はしていたんですが、いやー、うれしい。きっと、キリヤンらしい慈愛に満ちた薫を見せてくれることでしょう。


夢の浮橋」は、『源氏物語』の後段 〈宇治十帖〉 の舞台化。宇治十帖の主役といえば、当然、この薫なんですが、今回の舞台は意外なことに、ライバルの匂宮が主役になるという。えええ、展開が読めません。だって、匂宮は名うてのプレイボーイよ。薫に嫉妬したあげく、薫に成りすまして浮舟の寝屋に忍び込み、まんまとコトをなしてしまう色事師なのよ。世が世なら犯罪者だよ。そんな危ない男を主役にすえるの?これはですね、きっと、今までにない斬新な解釈なんですよ。


手当りしだいに女性を誘惑し色事に耽る匂宮。匂宮が、かくも放埒な生き方をするのにはワケがあった。じつは……彼が心底愛する人は、ただひとり。幼いときから兄弟のように連れ添ってきた、薫、そのひとである。薫への恋心に煩悶する匂宮は、女を抱くことで、現世の苦悩を忘れようとしていたのだ。しかし、この想い、どうにも止めようなきまでに膨らんで……(略)


なんて衝撃の展開だったら、私はうれしさのあまりブッ倒れてしまうな。いや、冗談はさておき(でも、かなり本気)匂宮が主役と知って、非常にたのしみです。願わくば、匂宮と薫の目眩がするほど華麗な連れ舞を!熱烈希望。