『翻訳できない世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース著)というユニークな絵本を読みました。
外国語には、他の言語では言い表せない言葉が存在するそうです。それらの言葉を集めたユニークなイラストブックです。著者は世界を旅するイラストレーター。旅先で出会った言葉を収集し、背景にある文化や歴史も織り込んで、楽しく読める一冊になっています。
どんな言葉が載っているかというと
○「TIMA」アイスランド語
時間やお金のように限りがあって、たやすく指の間をすりぬけ、こぼれてしまうようなものを手放すのはむずかしいことです。一度失うと取りもどせないのもだから、できる限りそれを保持していたいというのも当然といえます。
○「KILIG」タガログ語
きっとあなたもご存じでしょう。ひとたびこの気分になると、まともにものが考えられず、どんなことにもほほえんでしまうし、胃の奥のほうからわくわく感がこみあげてきます。
○「GEZELLIG」オランダ語
どのオランダ人にたずねても、みんなgezelligについて語ってくれます。
あたたかく、まるで家族のようにむかえいれ、
たのしい会話やハグで心をリラックスさせてくれる文化が、そこに現れています。
日本語もあります。
○「ボケっと」日本語
日本人が、なにも考えないでいることに名前をつけるほど、それを大切にしているのはすてきだと思います。
いつもドタバタ忙しいくらしのなかで、あてもなく心をさまよわせるひとときは、最高の気分転換です。
○「積ん読」日本語
積ん読のスケールは、1冊だけのこともあれば大量の読まない蔵書になっていることもあります。
玄関を出るまでに、ページを開いたことのない「大いなる遺産」の本にいつもつまずいてしまう、知的に見えるあなた。
その本、日の目を見る価値があると思いますよ。
ボケっとするのが、最高の気分転換になるとは、うれしい言葉。
積ん読は「大いなる遺産」だそうです。
これからは堂々と遺産を増やしていきます(笑)