割り勘問題
先日、友人たちと落語会に出かけた。
観客の中に知った顔がいた。以前お世話になった「先生」である。
終演後、飲もうという流れになり、友人が「先生もいかがですか?」と誘った。
これが運のつきだった。
タクシーに乗り込んで、近くの料理屋へ。
友人がビールや焼酎で注文する一方で、先生は「山崎18年」をオーダー。しかもストレート。サントリーの高級ウィスキーだ。ワンショットでも数千円はくだらない。
酔いがまわって、先生は何杯も注文する。
「おいおい、大丈夫か」と心で毒づくわたし。
でも、飲んだ分は自分で払うよね。
それが大人のマナーだし。
そう考えていた私を、先生は見事に裏切ってくれた。
会計時に友人が、均等割の金額を言った。
当然、先生が「いや、俺飲んだから」と財布から万札を出すと思いきや、他のメンバーと同額をサラッと払ったのだ。
「マジかよ!」
それなりの身分と収入があるのに、配慮という言葉を知らない人間。
私は酒を飲まない。体質的に飲めないのだ。
飲み会ではいつもウーロン茶。
居酒屋の伝票は、飲み物と料理が一緒になっていて、分けるのがむずかしい。
だから均等割するんだろうけど。
もちろん、「飲んでないから○円でいいよ」と言ってくれる心優しい幹事さんもいる。
たいてい気づかいができる聡明な人だ。
どれだけ飲んでも、グダグダにならない。
酒あり・酒なしで割り勘できる計算アプリをつくってくれないだろうか。
頭のいい人にぜひお願いしたい。