スルメ日記

ライターのユッキィ吉田が「ゆるい日常」を綴っております。

2008-01-01から1年間の記事一覧

楽で聴く喬太郎(2)

「カマ手本忠臣蔵」を終え、中入りへ。あけて後半、やや抑えめにはじめたのが、三道楽のマクラ。呑む、打つ、買う。江戸の男の遊びとくれば、あとに続くのは…… 「文七元結」 師走だし、記念の会だし、もしや…という期待はあったんですが、フルバージョンの「…

楽で聴く喬太郎(1)

今年最後の落語会へ行く。 「喬太郎のラクゴ新世界」その10 名古屋・中村区の和食処「楽」で開かれてきたこの会も、本日が10回目。来月末で「楽」が閉店してしまうこともあり、会場は超満員。師走だというのに冷房が要るほどの熱気。なかには東京から駆け付…

あたたかな一夜

大学時代の友人と、ささやかな食事会を開く。 大学卒業以来、20年以上続いている師走の恒例行事だ。途中、メンバーの結婚、転勤、療養などで中止の危機はあったものの、今年もなんとか旧友とテーブルを囲むことができた。しみじみとうれしい。 思いおこせば…

つぶやき

なかなか日記を書く余裕がありませんでした。 自動車産業の巨大ピラミッド。そのおこぼれに預かっていた私も、今回の大崩落で日々激震に見舞われております。この一ヶ月は、まさにジェットコースターのよう。なんとか最悪期は脱出したか……いや、これから何が…

下町の聖域

「楽」が来年の一月末で閉店! 私にとっては某社崩落よりも強烈なニュースが飛び込んできた。 「楽」は名古屋の中村区にある和食処。二階に座敷があり、そこで頻繁に落語会が開かれている。立派な舞台があり、定員七十人という小空間なのでマイクは無し。ゆ…

話芸の幸福

論語塾へ行く。 このところ、某社激震の影響で目まぐるしい毎日がつづき、疲労困憊の状態だったんですが、久方ぶりに穏やかな時間が取り戻せて、ホッと一息。 論語を音読し、文字を書き写していくうちに、鬱々した気分が、じわりと溶けていく。背筋がピンと…

まさかのエリザベート

快晴の晩秋に、いきなり真冬並みの寒波。ちょっと身体がついていきません。そんな日に、ショーゲキが! 宝塚の2009年公演ラインナップ(第2弾)が発表されたんですが、月組が、なんと「エリザベート」を再演。トート役は瀬奈じゅん。ということは……まさか………

快感の相乗効果

OSK

OSKの武生公演が終わって一週間。余韻が、まだ体内を巡ってます。ふわふわ〜とした日々を送っております。これは、もちろん舞台が良かったことが最大の要因。加えて、武生の街の空気も大いに関係しているのではないか、と自己分析。 先日も書きましたが、武…

祝!千秋楽(2)

OSK

本日は「壊れっぷり」が激しいかと思います(笑) OSK武生公演の千秋楽。「超絶に、ときめく事態」は開演の直前に起こったのでありました。 私、センターブロックの中ほどに座っていたんですが、開演アナウンスの直前、前方の席に「する〜り」と滑り込んでこ…

祝!千秋楽(1)

OSK

OSK武生公演の千秋楽に行ってきました。 私、今月まったく余裕ないんですよ、物理的にも、お財布的にも。でも悪魔(天使?)のささやきが聞こえたの。「長期公演ってものは、初日・中日・楽日を観てこそ、ファンじゃないのか?」 聞こえてしまったものは、し…

秋こそペダリスト

友人のワシャさんが、東京でサイクリングを楽しんだそうだ。根津の「TOKYO BIKE」で自転車を借り、谷中から浅草、神保町、九段、神楽坂へとツーリング。自転車でまわる東京観光って、これからの時代、ヒットしそうな予感がするなあ。私も、今度東京へ行った…

素晴らしき断酒生活

作家の鈴木輝一郎氏が断酒を実行中だ。ご本人がウェブサイトで報告されているんですが、現在、断酒期間の記録を更新中とのこと。アルコール依存症の専門外来へ通い、断酒会にも参加し、がんばってらっしゃる。 鈴木氏の決意を見て、お母様も長年愛飲していた…

千載一遇の秋

この秋、最高の快晴。空には雲ひとつなく、まばゆいばかりの陽光。あまりに爽快なので、散策にでかける。行き先は、市内の農産物販売所。ふだんは自転車で行く場所なんですが、きょうは、のんびりと歩いていくことに。 わが家は、少し歩くと、田んぼや畑が点…

もうひとりの住人

昨日の桂吉弥独演会。この会には、吉弥師のほかに二名の噺家が出演した。上方の桂まん我、桂佐ん吉の両名。略歴を見ると、まん我が入門九年目、佐ん吉が七年目なので、東京でいえば二ツ目クラスか。ふたりとも明るく堂々たる高座だった。 とりわけ、まん我さ…

落語国の若き住人

桂吉弥独演会(名古屋・中電ホール)へ行ってきた。 大河ドラマ『新撰組!』、朝ドラ『ちりとてちん』で一躍人気者になった人だけに、キャパ440人の中電ホールがあっさりと完売御礼。このところ名古屋の落語会は、どこも盛況だ。今日も新しいお客さんが多い…

小さな楽しみこそ

OSK

福井県・武生。OSKの公演を観るために、この秋、初めて訪れたんですが、実にいい街だった。駅に降り立った瞬間、気に入りましたね。なんたって駅前に、悪しきサラ金の看板がない。見えるのは、ゆったりとした通り。正面には荘厳な神社。 武生は、奈良時代に…

シンプルであれ

OSK

OSKの武生公演へ行ってきた。初日を観た後、なんだかねえ、リピートしたくなってしまったのですよ。それで、エイヤっと東海道線、北陸線を乗り継いで、二週間ぶりに武生の街へ。 初回にも増してよかったです。 若手の劇団員ががんばっていて、可能性を感じま…

純愛レビュー

OSK

OSKの武生公演。出演していた二十名のうち、七名が初舞台! ファンの方のブログで知ったんですが、いやー、驚いた。初舞台生ってことは、今年の春に養成所を卒業したばかり。それで、あれだけ美しくパワフルに踊れるとは、スゴい。 今日もOSKの話題です。先…

身体の底力

OSK

行ってまいりました。OSK日本歌劇団の武生公演、初日。よかった。いろんな意味で、春の松竹座より夏の南座より、私は感銘を受けた。ガツンとやられたって感じです。 レポートを書く前に、簡単に公演のあらましを。 福井県・武生(合併して越前市)で毎年秋に…

立ち向かう者が生き残る

劇団四季がチケット代を「値下げ」する。 発表によれば、S席1万1500円→9800円に。A席9450円→8000円になるそうだ。他の席種もすべて値下げに踏み切るという。値下げ分は劇団四季の「前期経常利益の40%に相当する」そうで、一時的にはかなりの痛手になるだろ…

色事師の苦悩

宝塚月組の次回公演「夢の浮橋」の配役が発表された。 キリヤンが、薫! キリヤンが、薫! キリヤンが、薫! なんて素敵なキャステイング。ポスターを見たときから、もしや?と予想はしていたんですが、いやー、うれしい。きっと、キリヤンらしい慈愛に満ち…

ミュージシャン孔子

一気に秋。今日など「涼しい」を通り越して「寒い」ほどである。仕事が一段落したので、ひさびさに読書三昧。カラッと晴れた秋の午後、窓辺に寝ころんで、老猫の腹をなでながら、本を読む。あぁ、至福のひととき。 本日、読み始めたのは『上代支那正楽考』(…

太郎と次郎

いやー、めでたい、麻生太郎の総理就任。 なんたって、宮沢喜一以来の「童顔」総理の誕生だ。この国の行く末は置いといて、童顔ウォッチャーとしては、まことに慶賀すべき記念日である。 さっそく記者会見をチェック。 麻生さん、もうすぐ七十歳とは思えない…

気になったもので

まもなくお彼岸。いまさら夏芝居のことを書くのもナンですが、いろいろ面白いことがあったので、ちょっと記録を。私的な萌えツボばかり。ピンポイント感想ですが。 ■二枚目の熱き柔肌 「女教師は二度抱かれた」(8月、シアターコクーン) 劇作家・松尾スズキ…

愛すべき「お部屋」

先日、論語塾のあとで、メンバーと飲んだ。その席で、読書家のワシャさんから面白い話を聞いた。 坂東眞理子の書斎が、汚い。 坂東先生といえば、ベストセラー『女性の品格』の著者。きっと、ゴミひとつ落ちてない、女性美あふれる部屋で仕事をされているに…

美少年に泣く

美少年にやられた! 汚染米の不正転売事件。報道によると、日本酒「美少年」にも農薬アセタミプリドに汚染された米が使われていたという。 実は私「美少年」が大好きで、二十代の頃から愛飲してきたんですよ。それが、農薬入りの酒だったとは……ショックが激…

愛が見えない

今年は年頭から「舞台運」がいい。不思議なぐらいダメな作品に当たらなかった。ところが、ここへきて壮絶なハズレをひいてしまいました。 新橋演舞場の8月公演「幕末純情伝」 つかこうへいが商業演劇の老舗に乗り込む。名作「幕末純情伝」を18年ぶりに自ら演…

人生の九月

何十日ぶりだろう、こんなに爽快な空は。ようやく初秋の風が吹くようになった。あまりに心地よいので、仕事を放り出して海へ行きたくなる。 先日、宝塚雪組の舞台「マリポーサの花」のことを書いたんですが、劇中に「Sabor A Mi」という歌が登場した。「Sabo…

いまを生きる

9月に入ったし、いくらなんでも、このあたりで仕事モードに切り替えねばと、殊勝な気分でいたんですが……ふと魔がさして宝塚のウェブサイトを覗いたら、雪組の公演タイトルが、なんと「マリポーサの花」 マリポーサといえば、キューバの国花。ううっ、これは…

二学期は始まらず

猛暑→豪雨→酷暑→豪雨。怒濤のサイクルで過ぎていった今年の夏。最後になって、我が街は歴史的な豪雨に見舞われ、全国ニュースのトップを飾る(?)までになってしまった。年間降水量の三分の一が、わずか三日で降ったそうな。雨というより、空から水の塊が落…