スルメ日記

ライターのユッキィ吉田が「ゆるい日常」を綴っております。

2020-01-01から1年間の記事一覧

『鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』

『鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』(朝日新聞出版)という本を読みました。 鴻上さんのコラムは好きで、週刊SPAの連載『ドン・キホーテのピアス』は毎号読んでいますし、英国留学の体験記『ロンドン・デイズ』も印象に残っ…

『新宿二丁目』

『新宿二丁目』(伏見憲明著:新潮新書:2019年)を読みました。 感想はたった一言。 面白かった! 新宿二丁目という世界でも類を見ないゲイタウン(正確にはLGBTの町)がいつ、どうやって成立したのかを、克明に追ったルポルタージュです。 200冊近くの文献…

『深夜バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』

『深夜バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』を読みました。 バスの本ではなく、大阪住まいのライター、スズキナオさんのコラム集。これが、実になんとも愉快だったのです。 「あなたの知らない『昼スナック』の世界」 「廃車になったバスの中で絶品の和歌…

『「ない仕事」の作り方』

先日、友人主催の読書会に参加しました。 課題本は、私の選書で『「ない仕事」の作り方』(みうらじゅん著) みうらさんといえば、「ゆるキャラ」や「マイブーム」など多彩な活躍で知られるサブカル界の人気者。そのみうらさんが、自身の仕事術をすべて公開…

巨人大鵬玉川太福4

前回に続いて、今日も4ヶ月前のことです。(もっと早く書きましょう・汗) 新型コロナウイルスがニュースを騒がせ始めた3月11日。大阪・道頓堀の小ホール「ZAZAポケット」へ浪曲師・玉川太福さんの独演会を聴きに行きました。 太福さんは、いま人気上昇中に…

尾道ライター・イン・レジデンス

1月に「尾道ライター・イン・レジデンス」という企画に参加しました。半年以上経ってしまいましたが、記録として書いておきます。 この企画は、何らかの執筆活動を行っている人が、尾道のゲストハウス「みはらし亭」に滞在して、創作活動を行うというもので…

北海道 石北本線

NHK「呑み鉄本線・日本旅」を見る。 無類の鉄道好き、六角精児さんが呑みながら全国のローカル鉄道を楽しむこの番組。鉄分の多い私は毎回楽しみにしている。 通常はBSだが、時々地上波で再放送される、その一本。北海道の石北本線が何とも良かったのです。 w…

『ナガサキ 消えたもう一つの原爆ドーム』

衝撃の一冊でした。 1945年(昭和20年)8月の原爆投下により、焦土と化した広島と長崎。 広島には原爆ドームという遺構が保存されているにもかかわらず、長崎には何もない。離れた場所に、後で建てられた平和祈念像はあるものの、投下地点には何も残されて…

『哲学の先生と人生の話をしよう』

先日、オンライン読書会に参加しました。 対面型の読書会は何度も経験しているけれど、オンラインは初めて。どうなるのか?と少々不安でしたが、ファシリテーター氏の進行が上手で「こういうやり方もあるんだな」と驚きました。 課題図書は、『哲学の先生と…

傑作映画「砂の器」唯一の疑問

映画「砂の器」(1974年)をネット配信で観る。何度観ても、加藤嘉の鬼気迫る演技に圧倒される傑作です。 1974年 松竹/橋本プロダクション 村を追われた父と息子が放浪するシーンは、忘れられない。松本清張の原作には、このシーンはわずか1行しかない、と…

ブックカバーチャレンジ(後編)

ブックカバーチャレンジの後編です。 前編はこちらです。 bluesnake.hatenablog.com ■5日目 【書名】これだけは見ておきたい桜 【著者】栗田勇、久保田淳ほか 【発行日】1986年(昭和61年) 【出版社】新潮社(とんぼの本シリーズ) 残念ながら、この春は桜…

ブックカバーチャレンジ(前編)

フェイスブックで「ブックカバーチャレンジ」というイベントに参加しました。7日間、好きな本を紹介していく企画。その記録をブログにも綴っておきます。 ■1日目 【書名】マンガ狂につける薬 —下学上達篇— 【著者】呉 智英【発行日】2007年6月1日【出版社】…

『一流の人をつくる 整える習慣』

『一流の人をつくる 整える習慣』という本を読みました。 友人が勧めてくれた本ですが、読み応え十分。 著者の小林弘幸さんは、順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者。不勉強で知らなかったのですが、メディアへも数多く出演しているそうです。 以…

「待つ」「許す」

大阪は、4月7日に緊急事態宣言が発令され、劇場や映画館が軒並み休業。楽しみにしていた落語会、舞台公演、イベントがすべて中止になってしまいました。仕事も大半がキャンセルになり、大きな痛手を受けています。 ニュースを見ると、気分が滅入り、心がざ…

図書館のありがたさ

大阪市の図書館が3月初旬から休館している。 当初は3月21日に再開の予定だったが、新型コロナウィルス感染が拡大して、4月3日まで延長された。西区の中央図書館をはじめ、24区にある分館もすべて閉鎖。 大変困っています。 仕事の資料は、ほぼ図書館で借り…

映画「パラサイト 半地下の家族」

「パラサイト 半地下の家族」を観てきました。アカデミー賞を受賞した直後なので、映画館は大入り満員。 韓国の格差社会と就職難を痛烈に描いた秀作でした。シビアなテーマですが、それをブラックコメディに仕立てたポン・ジュノ監督の手腕が、まずはすばら…

七味五悦三会(後編)

前編に続いて、五悦と三会を書きました。 【五悦】 ■柳家喬太郎なにわ独演会(4月) 「親子酒」「稲葉さんの大冒険」「心眼」の3席を口演した喬太郎師匠。とりわけ「稲葉さんの大冒険」(三遊亭円丈作)は登場人物をデフォルメした上に、爆笑につぐ爆笑噺に…

七味五悦三会(前編)

年が明けて数日たちましたが、記録としておきたいので、昨年の「七味五悦三会」を書いておきます。 「七味五悦三会」とは江戸時代の風習でして、「今年美味しかったもの、楽しかったこと、会えて良かったひと」を大晦日に家族で話していく行事です。杉浦日向…